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企業が健康プログラムを導入するメリットとは?効果や取り組み方を解説

公開日:2023.07.19

健康経営®とは、効果的な健康づくりにつながる職場環境を整備し、企業の業績や企業価値の向上を図ることを表す言葉です。企業が健康経営を実践するメリットと具体的な取り組み方について解説します。

近年、健康経営®*が注目されています。健康経営を実践したいと考えているものの、具体的にどのような取り組みをすればよいのか迷っている事業者の方もいるのではないでしょうか。

今回は、健康経営が注目されている背景や企業・従業員にとってのメリットについてわかりやすく解説します。健康経営の実現に向けた具体的な取り組みにも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

*「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

健康経営とは?なぜ注目されている?

はじめに「健康経営」とは何か、なぜ注目されているのかを押さえましょう。定義や重要性を正しく理解した上で、健康経営を推進していくことが大切です。

健康経営とは

健康経営とは、健康づくりを効果的に実践できる環境整備を通じて、企業の業績や企業価値の向上を図ることを指します。健康づくりに資する取り組みを福利厚生の1つと捉えるのではなく、事業活動の一環として戦略的に取り組むべき課題と位置づけている点が大きな特徴です。

昨今、日本国内では生産年齢人口の減少に伴う人手不足が顕著になりつつあります。こうした課題を解決するための成長戦略の1つとして、2013年に国が健康経営の推進を掲げたのが発端です。

健康経営が注目される理由

将来にわたって生産年齢人口が減少していくことがわかっている以上、企業は生産性を向上させなければ事業を存続できなくなってしまいます。従業員が病気にかかったり、心身に不調をきたしたりすることは、企業にとって直接的なリスクとなり得るでしょう。

こうした経営上のリスクを回避するには、従業員にできるだけ長く健康な状態で働いてもらう必要があります。健康的に働き続けられる環境を整備することは、企業にとって重要な課題の1つとなりつつあるのです。

健康経営優良法人・健康経営銘柄とは

健康経営優良法人とは、従業員の健康に配慮し、優れた取り組みを実践している企業を認定する制度です。2016年に経済産業省が創設し、2023年には大規模法人部門に2,676社、中小規模法人部門に14,012法人が健康経営優良法人として認定されています。

健康経営銘柄とは、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定している銘柄です。東京証券取引所の上場企業の中から、原則として1業種につき1社が指定されます。

健康経営優良法人や健康経営銘柄として認定・指定されることにより、企業イメージや企業価値の向上につながります。健康経営を目指すことは、企業の社会的な評価を高める上でも重要な意味をもっているのです。

健康経営を実践するメリット【企業編】

健康経営を実践することによって、具体的にどのようなメリットを得られるのでしょうか。企業側にとってのメリットとして、次の4点が挙げられます。

生産性が向上する

健康経営に取り組むことで、従業員の体調を良好な状態に維持しやすくなります。体調が優れない状態が続くようでは、十分なパフォーマンスを発揮できないことは明らかです。意欲や集中力の向上を図ることは、企業全体の生産性を高めることにつながるでしょう。従業員1人ひとりの生産性を高め、組織を強化できることは健康経営を実践するメリットといえます。

離職率を抑えられる

健康経営を推進することにより、従業員が病気にかかるリスクを抑えられます。病気や体調不良を理由とした退職を減らすことができ、人材を失うリスクを回避できるのです。

また、従業員の健康状態に配慮することは、従業員満足度の向上を図るためにも欠かせない要素といえます。健康経営を推進することで従業員の定着率が高まり、採用コストを抑制できることもメリットの1つといえるでしょう。

優秀な人材の獲得につながる

健康経営に積極的に取り組んでいる企業は、社会的評価が高まる傾向があります。企業イメージの向上は、優秀な人材から「選ばれる」企業を目指す上で重要な要素の1つです。

近年、優秀な人材の獲得は難化の一途をたどっています。優秀な人材ほど就業環境や待遇面をシビアに見ていることが多いため、従業員の健康面に十分配慮していくことが大切です。優秀な人材が集まりやすい環境を築けることも、健康経営に取り組むメリットといえるでしょう。

リスクマネジメントにつながる

業務に起因する病気やケガは、労働災害(労災)として認定されます。労災申請を行うことにより、労災保険料が増加するケースも少なくありません。また、事故や病気の原因が過労や安全配慮義務違反によるものであれば、従業員から損害賠償請求を受けることも想定されます。

健康経営に向けた取り組みは、労災の発生リスクを抑制することにつながります。企業にとって、健康経営を実践していくことは間接的にリスクマネジメントにもなり得るのです。

健康経営を実践するメリット【従業員編】

健康経営の実践は、従業員にも多くのメリットをもたらします。代表的なメリットとして挙げられるのは次の4点です。

生活習慣病の予防・改善に役立つ

健康経営を推進している職場で働くことは、従業員自身が健康的な生活習慣を身につけるためのきっかけとなります。生活全般を見直し、改善していくことによって、生活習慣病の予防につながるでしょう。

生活習慣病という言葉が象徴しているように、生活習慣はさまざまな病気を引き起こす原因となることが知られています。1日のうち多くの時間を過ごす職場が健康的な環境になることは、病気のリスクを抑制するための重要な要素となるはずです。

ストレスを溜め込みにくい環境を実現できる

職場で定期的な運動習慣を身につけるための取り組みをすることにより、従業員は適切な方法でストレスを発散できるようになります。結果としてストレスを溜め込みにくい環境となり、心身ともに健康的な状態で就業しやすくなるでしょう。

従業員が慢性的にストレスを溜めた状態で就業することは、パフォーマンスの低下を招くだけでなく、人間関係をはじめとする職場環境の悪化をも招きかねません。従業員のストレスを軽減できることも、健康経営を推進するメリットといえます。

仕事に対するモチベーションアップにつながる

健康経営を推進することによって従業員は心身を健康に保ちやすくなり、思考がポジティブになります。仕事に対して前向きに取り組めるようになれば、モチベーションもアップするでしょう。

健康面に不安を抱えていると、仕事に集中しにくくなりがちです。自分の健康状態がこの先どうなるかわからない状態では、中長期的なキャリア形成を考える余裕もなくなってしまいます。従業員に高いモチベーションを維持してもらうためにも、健康経営に取り組むことが大切です。

ワークライフバランスを実現しやすくなる

心身が健康になることは、仕事だけでなくプライベートにもよい影響をもたらします。公私ともに充実した、メリハリのある働き方ができるようになるでしょう。

ワークライフバランスとは、仕事と生活の調和を意味する言葉です。仕事が順調に進むことで私生活もゆとりをもって過ごすことができ、私生活が充実することで仕事に向かうモチベーションを維持しやすくなります。健康経営の推進は、従業員のワークライフバランスの実現にも寄与するのです。

健康経営の実現に向けた取り組み方

健康経営を実現するには、どのような手順で取り組んでいけばよいのでしょうか。具体的な取り組み方を4つのステップで見ていきましょう。

1. 自社の健康課題を把握する

はじめに取り組んでおくべきことは、自社の健康課題の把握です。現状抱えている課題と理想とするゴールを正確に把握した上で、健康経営のロードマップを作成しましょう。

健康課題を把握する際にはイメージだけで捉えるのではなく、従業員にヒアリングを実施するなどして各自が感じている課題を調査することが大切です。たとえば、営業担当者が外回りや出張時にどのような食生活を送っているのかなど、直接聞いてみなければわからないことも多々あります。実態に合った健康課題を設定し、解決に向けた対策を講じることが大切です。

2. 取り組む項目を決定する

現状抱えている健康課題が複数挙がることも十分に想定できます。一度にすべてを解決しようとするのではなく、重要度の高い課題から着手できるよう優先順位づけをしましょう。

優先順位が決まったら、とくに優先度の高い項目について具体的にどのような取り組みが必要かを検討します。多くの従業員が活用しやすく、かつ効果の高い施策が理想です。必要に応じて社外のリソースを活用することも視野に入れつつ、取り組むべき項目を決定してください。

3. 実践と評価

決定した健康経営の方針にもとづき、各種プログラム等を実践に移しましょう。実践しただけで終わるのではなく、具体的にどのような効果が得られたのかを評価することが大切です。

従業員が各自の健康課題を改善する上で役立ったと感じているかアンケート調査を実施したり、具体的に効果を実感している点をヒアリングしたりするとよいでしょう。当初に設定した健康課題がどの程度達成できているか、客観的な視点で評価する必要があります。

4. 短期的・長期的な改善策の提案

評価結果を踏まえて、改善すべき点を挙げていきましょう。改善点をプログラムの内容に反映させ、PDCAを回していくのがポイントです。

健康経営に取り組んだからといって、すぐに成果を表れるとは限りません。短期的な改善策だけでなく、中長期的に継続して取り組んでいくべき課題も挙げておくことが大切です。従業員の健康に対する意識は、時間をかけて少しずつ変化していくことが想定されます。ヒアリングやアンケートは定期的に実施し、今後取り組むべき課題を抽出していきましょう。

エイジェックグループの健康プログラム支援

エイジェックグループでは、健康経営の実践をお手伝いする健康プログラム支援を行っています。健康プログラム支援のサービス内容の一例と、具体的なメリットを紹介します。

健康な体づくりの研修

医師推奨プログラムとして、健康な体づくりの研修プログラムを提供しています。肩こりや腰痛など、ビジネスパーソンが抱えやすい悩みの改善に役立つセミナーや、ストレッチの実施方法・睡眠の質を改善する方法を紹介する出張型軽運動指導プログラムをご利用いただけます。

健康な体づくりは、健康経営を推進する上で最も基本的な取り組みの1つです。研修を通じて体調面の改善効果を実感してもらえるだけでなく、健康維持に対する意識を高める効果も期待できます。

管理栄養士による支援

食事療法、食事管理といった、食事の栄養バランスに関するアドバイスを管理栄養士から受けることができます。多忙な日々を送るビジネスパーソンは、日々の食事が偏ってしまうこともめずらしくありません。栄養バランスの取れた食事について理解を深め、各自のライフスタイルに合った食事を心がけてもらうきっかけとなるはずです。

食事の改善は、仕事面だけでなく私生活を充実させる上でも重要な要素の1つです。専門家によるアドバイスが、従業員の行動の変化や意識改革を促すでしょう。

ダイエットアプリサービス

ダイエットアプリを活用し、健康データの一括管理と各自に合ったメニューを提案するサービスです。体重や睡眠時間、歩数、食事などのライフログを記録していくことで、人工知能がそれぞれの従業員に適したメニューを厳選してくれます。

ダイエットは従業員にとってのメリットが顕在化しているため、取り組みやすい施策の1つです。健康づくりに関心をもってもらう意味でも、ダイエットアプリサービスの活用をおすすめします。

健康ポイント導入支援

健康管理に関連するアクションによって、ポイントが貯まっていく仕組みの導入支援を行っています。貯まったポイントはスマートフォンやPCでいつでも確認できるため、サービス利用・継続に対するモチベーション向上につながるでしょう。

貯まったポイントは、外部ポイントと交換して利用可能です。ポイントがインセンティブとなり、継続的な健康づくりをサポートします。従業員の健康づくりに対するモチベーション維持にお悩みの事業者様におすすめです。

行動変容を促すアプローチ

健康づくりに向けた従業員の意識改革・行動変容を促すアプローチも積極的に実施しています。医療有資格者による「実技セミナー」や「感染症セミナー」など、行動変容を促すアプローチで従業員の健康づくりをサポートします。

健康経営の取り組みは、従業員の内面的な変化も織り込んで設計・継続していく必要があります。一人ひとりの意識が変化し、行動に表れるようになることで、持続的な健康経営を実現しやすくなるでしょう。

まとめ

健康経営はあらゆる業種の企業にとって重要な課題の1つとなりつつあります。企業・従業員の双方にとってメリットのある健康経営を実践して、企業イメージや生産性の向上を実現していきましょう。

健康経営に必要な施策や具体的な取り組みについてお悩みの事業者様は、ぜひエイジェックグループにご相談ください。貴社に最適な健康プログラム支援のメニューを提案させていただきます。効果的な健康経営の取り組みに向けて、エイジェックグループの健康プログラム支援を活用されてはいかがでしょうか。

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